第6章 変わっていく関係
「瑠衣ー?どうしたのー?」
「…行く行く、行きますって」
君たち背高いしカラフルで目立つから、できれば勢揃いしてるとき一緒にいたくないんだけどねー。
私にはそういう目立つ要素あんまりないから。
一人だけ場違いとか、マジかんべん。遠慮する。
なんて乗り気しない気持ちでダラダラと歩いていき、教室の扉に寄りかかって無駄に背の高い黄瀬を見上げた。
「それで、朝っぱらからバスケ部勢揃いでどうしたの?」
「瑠衣っち、今日一緒にお昼食べようっス!」
「で、昼休みちょっと行ってほしいところがあるの!」
間髪入れずに言った二人に目をぱちくりさせ、冷静に状況を飲み込む。
「また唐突に…お昼食べようは良いとして、さつきは一体どういうこと?」
「えー……っと…」
私が尋ねると、さつきは言葉を濁して黄瀬と顔を見合わせた。
二人ともちょっと困ったような微妙な顔をして、再び私に向き直った。
「あのね、瑠衣」
「うん」
「…赤司くんが瑠衣と、話してみたいって言ってるの」