• テキストサイズ

【黒子のバスケ】ブルーな愛情

第5章 透明少年と本


~黒子side~


久瀬さんが図書室から出て行った後、緑間くんは大きく溜息を吐いた。


「楽しみですね、本の批評会」

「俺は仕方無くやってやるのだよ」

「全く…素直じゃないですね」


緑間くんの顔がいつもより緩んでます。
見れば分かりますよ。
緑間くんは意外と分かりやすい人だから。


「俺は教室に戻るのだよ」

「僕はもう少しここにいます」


そう言い緑間くんに背を向けたとき、彼の声が聞こえた。


「あれ、テツと緑間じゃねーか。何してんだ?」

「…お前こそ何故こんなとこにいるのだよ。俺達のクラスは逆方向だろう、

青峰」


変わらず眠そうな目をした青峰くんがこちらに歩いてきていた。
青峰くんは部活にあまり参加しなくなったから、会うのは久しぶりだ。


「なんでお前俺のクラスしってんだよ」

「俺とお前は同じクラスなのだよ!覚えてないのか!」

「青峰くんはそういうの興味なさそうですよね」

「まーな」


付き合いきれん、と言い捨て緑間くんは、僕たちに背を向けて行ってしまった。
その姿を見送り、溜息を吐いた青峰くん。

一見、以前と何も変わらないように見えるけど、青峰くんは溜息の数が多くなった。
前は溜息なんて全くしなかったのに…。


そういえば、久瀬さんも結構溜息吐くこと多いんですよね。
幼馴染みは溜息の数まで似るんでしょうか。
/ 156ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp