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【黒子のバスケ】ブルーな愛情

第4章 リレー選手


「…瑠衣っち!」


走り終わりゆっくり歩いていると、懲りない黄瀬がまたも大声で叫びながら近づいてきた。

叫ぶなって言ったのに…!
しかも何で下の名前!?


「ちょっと黄瀬!叫ばないでって…」

「瑠衣っちすごかったっス!すごい綺麗だったっスよ!」

「え?あ、ありがとう…」


…そんなキラキラした目で誉められたら怒る気も失せるわ。


「瑠衣っち!俺も気合い入れて走ってくるから、ちゃんと見ててね!」

「うん、いってらっしゃい」


…黄瀬はどうしたんだろう。
この短時間でよりワンコロ度が上がった気がする。
私の「走り」が黄瀬に懐かれたとか?笑


黄瀬がスタートの構えをし、走り出した。

バスケ部なだけあって、足はかなり速いと思う。
あんなに背が高いのに軽々走っているようにも見える。
すごいなぁ…。

黄瀬の走りを見ていたら、何故か大輝の走りを思い出した。
黄瀬と大輝の走り方が似ているからかもしれない。


そういえば、小さい頃は大輝とよく競走したなぁ。
「あの電柱まで競走」とか、「先に家に着いた方が勝ち」とか。

あの頃は私、大輝と足の速さあんまり変わんなかったんだよね。
いま競走したらさすがに負けるだろうけど。



…もしかして私、大輝と競走してたおかげで足速くなったんじゃない?
大輝としか競走することがなかったから自覚がなかっただけなのかも…。


「…大輝は私の足の速さまで変えてくれたわけだ」


私は小さく微笑みながら、大輝が勝負好きな幼馴染みだったことに心の中で感謝した。
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