第4章 リレー選手
「黄瀬速かったねー」
「ほんとっスか!?やったあ!」
やっぱり黄瀬の懐き度が上がってる気が…ま、別にいーや。
「ところでさ、黄瀬は1組じゃん?」
「そうっスよ?」
「他のみんなは何組なの?」
「えーっと、紫原っちが俺と同じで、緑間っちと青峰っちが3組、桃っちが6組で黒子っちが4組っス。
あと赤司っちが5組っスね」
「赤司っち?」
まだ私が知らない人がいるのだろうか。
「その赤司っちってのはどんな人?」
「しっかりしてるけど怖いっスねー。キセキの世代の主将もやってる人っス」
「キセキの世代…ああ、黄瀬たちの呼び名だっけ」
実は彼らのことを"キセキの世代"と呼ぶと知ったのはつい最近だったりする。
私は世間の話題に少し疎いみたいで、帝光生の常識を知らないことが多いんだ。
「瑠衣っち、何で俺らのクラスなんて聞いたんスか?」
「んーちょっとね」
目的を黄瀬に教えてもいいんだけど、黄瀬は彼にすごく懐いてるみたいだから止めとこっかな。
女のカンが面倒なことになるって叫んでるんでねっ!