第1章 幼馴染み
太陽がジリジリと照りつける七月半ば、私は一人で学校へ向かっていた。
昔はさつきと大輝と一緒に歩いていた道も、二人がバスケ部に入部してからは一人だった。
寂しくはない。
ただ、少しつまんないかなって思うだけで。
そんなことを考えていたら、後ろから聞き慣れた声が聞こえてきた。
「瑠衣~!」
ああ、さつき…お願いだから朝からそんな大声出さないで…。
「おはよー!元気!?」
「元気じゃない…主にさつきのせいで」
何で!?とビックリした顔をするさつきに苦笑する。
さつきは表情豊かで一緒にいて飽きない。
そういうところが好かれるんだろうな。