第2章 夏休み
図書館の閉館の時間が近づき、私たちの勉強会もお開きになった。
「久瀬っち今日は本当にありがとっス!よかったらメアド交換しないっスか?」
「え…いいの?なんか黄瀬のメアド入手するの怖いんだけど」
「何スかそれ!?全然大丈夫っスよ!」
そう笑い飛ばす黄瀬に少しホッとするが、不安が残る。
実は先程、黄瀬が噂のモデル"キセリョ"だと今さら気づいたのだ。
まあだから何なんだって話だが、やはり人気モデルとなるとファンも多いだろう。
メアドなんて喉から手が出るほど欲しいレアモノに違いない。
女子の嫉妬に攻撃されるようなことはなるべく避けたいような…。
とは思いつつ、
「じゃあ、交換しよっか」
せっかくの黄瀬の好意だし受け入れよう。
人との繋がりは、いくつ持ってても損しないっていうのが私の考えだし!
それにしても、まさか今日1日で黄瀬たちとこんなに仲良くなれるだなんて、思ってなかった。
緑間くんは仲良くなれたか微妙だけどね笑