第12章 作戦会議
「真雪ー今日部活?」
「おー」
「じゃ、バイバイ」
「ばっばー」
ばっばー…?
相変わらずマユキ語が個性的。
さて帰ろうか、と教室を出た途端、目の前に壁が建った。
何事だと思い上を見上げたら、腕を掴まれ引きずられた。
「んぁ?」
「瑠衣ちん確保~」
「連れてくっスよ!」
壁の正体はお隣のクラスの黄瀬と紫原君だった。
てか、連れてくってどこに?
「え、ねえどこいくの?」
「部活に決まってんじゃないスか」
「は!?何で私を連れてくの!?」
「連れてこいって赤ちんが」
「赤ちん?」
「赤司っちのことっス」
赤司っち……赤司征十朗!?
私はこの間の赤司くんとのバトルを思い出し、全力で腕を振り回した。
「イヤイヤムリムリ!絶対帰る!」
「うわっ!急に何~」
「私は赤司くんと同じフィールドにはもう立たないの!断固たる拒否!帰る!」
「瑠衣っち連れてかないと俺達が危ないんスよ!」
「知らんわ!」
「瑠衣っちー!」
「黄瀬ちん、いーよ。強制的に連れて行こ」
「うー…しょうがないっスね」
「ねえ嘘でしょ?ちょっ…」
反論も意味なく、ずるずると引きずられていく状況に私は希望を捨てた。
だって赤司くん、私が逆らったこと絶対覚えてるよね…!?
確かバスケ部のマネージャーやれとか何とか言われて断って…。
あ、しかも私ドア全力で閉めたわ。
イライラしてたから、つい…。
…何言われんのか知らないけど、私の中学生活の平穏が今日終わるかも知れない…。