第1章 記憶喪失
もう既に
カカシは任務をこなしている。
ほとんど思い出したようで、任務に差し支えないようだ。
私との関係だけは
最後まで思い出さなかった。
私とも
この1週間前、
一度任務を共にしたが、思い出しそうな素振りすらなかった。
だからもう終わりだろう。
そういう事なんだ、きっと。
私の存在は
そんなものだったようだ。
この前の任務の時、
記憶が戻るかも、
と小さく期待していた。
結局何も変わらなかった。
次はどうだろう…。
もう私には自信がないのだ。
今日、何回目の溜息か
分からないが、
大きな溜息を吐いた。