第1章 記憶喪失

記憶が戻ったけど、
また記憶失ったら嫌だなぁと
そんな事を思っていると
涙がじんわり広がった。

「ま、
結婚しよっか、俺たち。」


まったく予想外な言葉に
思わず変な声が出た。


「は？…はい？？？」

思いっきり振り向いた。
彼を見ると、照れて顔が少し赤い。

「え、だめ？
俺ずっとお前と、
結婚したいと
思ってたんだけど。」


カカシが伺うように
キスをしながら聞いてくる。

「本当に？？私でいいの？」

「がいいんだよ。
ちゃんとみんなにも言いたいし。ね、わかった？
ほら、返事は？」

涙が出て、なかなか言わない私に早く言って、っと急かした。

「…はい、喜んで。」

「はぁー。もう断られたらどうしようかと思った。」
そう言って息を吐き出しながら
ギュっと抱きしめられた。


カカシは緊張してるのか
ギュっとされたとき、
心拍が早かった。
なんだか私も
ドキドキしている。

「記憶ないときね、
俺ずっと寂しかったんだ。
何でこんな気持ちになるのか、考えても分からなくてさ。

が側にいないからだったんだな、って今なら思うよ。」

これから、よろしく、
そう言って
誓いのキスをした二人だった。