第8章 【番外編】マツノトクエスト 第七章
「━━━━━━━っ! どこ?!」
「はぁ?」
「だから!! アイツらはどこにいるの?!」
おそ松とカラ松に今 ヤらせる 訳にはいかない。
いくら長年、童貞卒業を夢抱いている青年達でも今その童貞を卒業させてしまえば、ゲームがクリアできなくなる。
寧ろクリア出来ない時ってどうなる? 普通に戻れるの?
いやクリアしないと戻れないと言っていたのだから、最悪ずっと出られなくなる可能性も……。
私ならゲーム世界の中にずっと居られるならそれでもいいー!!
とか思っちゃう所もあるが、今回は幼馴染を巻き込んでしまっている。
しかも記憶もなくしちゃって、勝手な配役まで与えられて少し申し訳なさもある為か、なんとしてもアイツらとコイツ(引きずられて床にゴンゴン頭をぶつけているトッティ)を元の世界に戻さなくては。
いやいやいや、それもあるけどリアルも大事か、どうしても仕事の事を考えちゃうのは病気だよね、ある意味……はぁ。
店内から繋がる扉と言う扉を開け放ちながら部屋一つ一つを確認していく。
正直言って引きずっているトド松が重いし邪魔だが、逃げられると困るので離さない。
「も、もぉおお! コブだらけになって痛いんだけどぉ、わかったよ!! 逃げないからっ、ちゃんと ナス子に着いてくし場所もちゃんと言うから放してよぉおおお」
そんなこんなで大人しく私に従う約束をしたトド松の足を離し、持っていた薬草を食べさせて回復させてやる。
まだ信用しきれないのでHPを半分だけ。
「あっちの部屋にいるよ……どれだけ信用ないの、ぼく。 薬草これっぽっちじゃ全然元気にならないよ」
与えられた半分の薬草を不満そうに食べるトド松が溜息をつき指さす部屋は意外にも近かった。
何にも音もしないし誰もいないのかと思った部屋だったので驚くけども、すぐさまその部屋の扉を勢いをつけて開け放った。
━━━━━━━━━━バンッ
「おそ松!! カラま━━━━━━━━━━…………ん?」
「え?」