第22章 ホロウバスティオン 後編
はっと目が覚めればそこは見知らぬ天井
勢いよく体を起こして掌を確認する
『…夢?』
思い出せない夢にもやもやしつつも掌に力を込めればキーブレードが出現する
以前よりどこか心渇く気持ちが溢れている…これは【悲しい】?
胸を押さえてじっと感じているとふと眠る前の記憶を思い出す
『リクが!リクがアンセムに乗っ取られて…こうしてはいられません、助けなければ!』
眠っていたベッドから飛び降りて出口のドアを押すが鍵がかかっていて開かない
閉じ込められている、そう困惑する私の手の中のキーブレードが勝手に動き刃先を鍵穴へと向けた
『お願い、キーブレード!』
両手でキーブレードの柄を握り力を込めれば光が刃先に集まりツーと鍵穴へと流れて解錠した音が響く
『やった!』と扉に触れれば開き私は直ぐ様部屋から離れて、リクがいるであろう先程の広場へと向かった