第2章 青い運命の島 前編
そうソラは私を友達だと言ってくれた……
後を追うようにリクやカイリも私に友達宣言してくれて…
私はちゃんと三人と友達なんだという実感も持てた
___でも、
元々三人の繋がりは濃く結びついていて、ふと私が三人を探すと既に輪になっていて…とても楽しそうに笑っていて
私はそんな三人をみて疎外感を感じていた…
確かに私はソラやリク、カイリに友達だと言われた
ちゃんと言われた…
でも何か引っ掛かる…
「待ってっすワッカ!セルフィ」
学校の廊下に佇む私の横をボールを持ったワッカ、セルフィ、そしてその後を追うティーダの姿があった
あ…同じだ…………
ティーダ達三人の姿を見つめ、そしてソラ達三人の姿を見つめた
私はソラの友達
でも
それはソラがティーダを友達と呼ぶのと同じで
私はソラがカイリやリクを友達と呼ぶ友達ではない…
なんだ……引っ掛かっていたことはこれか……
私はただの友達なんだ、と。
ま、当然だろう過ごした時間が違うからとどこか気持ちが吹っ切れた自分がいた
それから私の心には小さく煮え沸く黒いものを感じた
それはまるで懐かしいような、どこか心地いいような、苦しいような…癖になる気持ちだった
「あ!ノラ!」
そうソラは私を呼べば周りの二人もこちらを見る
私の目は濁り、口角をあげた
『三人とも楽しそうですね、何を話していたんですか?』
これが私にできた心の一部だった……