第2章 青い運命の島 前編
ソラの友達になって、カイリとリクとも友達になって…いつの間にか三人の中に私も居た
それからデスティニーアイランドという島があること
カイリが私と同じく外の世界に住んでいたこと
三人とも外の世界に行くために夏休みにイカダ造りを周りには内緒で計画していることを教えてくれた
私は三人の計画に『頑張って下さいね』『誰にも話さないですよ』と答えるとソラ、リク、カイリはキョトンとした顔で私を見た
「え?ノラは一緒に外の世界に行きたくないの?」
『へ?』
ソラが悲しそうに私を見つめるものだから言っている意味が理解できなくて戸惑っているとリクやカイリがため息をついた
「ソラ、ノラのことは昨日の夜決めたことだからまだノラがイカダ造り手伝ってくれるかわからないってば!」
「ノラの答えしだいだソラ」
『え?いや、カイリ、リク…どういうことですか?私にわかるように説明してください』
するとリクはソラが昨日の夜にずっと悩んでいたのか「ノラも一緒に連れて行きたい」といったこと「俺とカイリも意義なしで承諾している」ことを教えてくれた
しかし私の意思なく三人で決めてしまった為に最終的な決定はノラがいるときに決めようと考えていたらしいが、どうやらソラの中では「四人で外の世界へ行く」と決まっていたらしい
ソラは何も知らない私の言葉に勝手に落ち込んでいるだけだ、とリクは苦笑していた
「な!ノラも手伝ってくれるだろ?」
「ちょっとソラ!強引に聞くとノラが引いちゃうでしょう!」
『い、いや…別に…引かないですけど…でも、』
「何か不満か?」
リクが首を傾げると私はうーんと頬を掻いた
『私なんかを仲間にいれてもらってもいいんでしょうか?』
そう遠慮がちに苦笑すると感極まったようにカイリではなくソラの方が私に抱きついてきた
「当たり前だろ!俺達友達じゃん!」
『と、友達…。私はソラの友達でいいんですか?』
「いまさら!ノラが例え俺達と友達が嫌だっていっても俺はずっと友達だ!」
離さない、とでもいうように両手を握り締めるソラに思わず私は頬を熱くし微笑んだ
『うん……ありがとうソラ!』