第19章 ホロウバスティオン 中編
「…王の命令を忘れたのか?」
盾を持ったグーフィーがソラと私の前に立つ
リクは苛立った様子でグーフィーに問うたがグーフィーは首を横に振り、ソラを見つめた
「忘れてないよ
でも___僕、ソラと一緒に旅したいんだ
…だって大事な友達だもんね!」
そういってグーフィーはドナルドに向けて「ごめん、王様にあやまってて」と軽く謝罪した
そんなドナルドは体を小刻みに震わして「まて!グーフィー」と大声をあげる
「___一緒に謝ろう!」
そういってドナルドも短い足を急かしながらソラの前に立ち「まぁ友達だしね!」と軽くため息をついた
ドナルドとグーフィー、共にソラに謝罪する
「さっきはごめんね、ソラ」
グーフィーが謝るとソラは再び目を赤くして瞳に薄い膜を張り笑顔を向けた
「ありがとう…ドナルド、グーフィー!」
ドナルドは私にケアルをかけて傷を癒し、グーフィーは私の手を引き立たせてくれた
「ソラを守ってくれてありがとう」
「今度は僕達がソラとノラを守る番だ!」
『二人とも…ありがとうございます』
ソラは私達の他に大切な友達ができた…言わなくてもわかる、お互いにソラが大好きってこと
そしてソラもドナルドとグーフィーを大切な友達で大好きなんだってことも
そして…素敵な友達だってことも
「武器も持たずに戦う気か?」
リクが挑発的にソラへ語りかける…いくら二人がもどったところで無意味だと
「俺の武器はキーブレードじゃない
…本当の武器は
心なんだ」
ソラの答えに鼻で笑ったリク
「そんな脆いもの、なんの役に立つ!」
「あぁ、脆いかもな…
でも俺の心はみんなと繋がっている…
大切な人と大切な友達と!
誰がか俺のことを思っていてくれたら、たった一人でも忘れずにいてくれたら…
___俺の心は消えない
_____繋がる心が、俺の力だ!!!」