第14章 ホロウバスティオン 前編
奇声をあげた闇の化身と共にマレフィセントに襲いかかる
マレフィセントは杖を使い透明な壁を作っては攻撃を防ぎ、支配下にあるハートレスを生み出した
異形のハートレス達が私に向かって襲いかかるが闇の化身のひと振りで目の前のハートレスは消えていく
私の周りを闇の化身に任せてひたすらキーブレードをマレフィセントへ振り回した
一つ二つと攻撃があたったがすぐに私とマレフィセントの間に緑色の炎を出されて攻撃を阻まれる
次々とハートレスを生み出すマレフィセント
きりがないとまだまだキーブレードの扱いに慣れていない私は息切れを起こしていた
私の隙を見つけたのかマレフィセントは私ではなく私の足元の影にむけて炎を放った
【クルシイ】
『!?ハートレス!…っぐぁ!!』
「そんな弱いハートレスなんかを庇うなんて…バカな王よ!」
小さなハートレスを覆うように私が守れば辺りのハートレスを倒す闇の化身が私と離れているところに炎を当てにきた
苦しむ私を見た闇の化身は更なる奇声をあげて単身でマレフィセントに向かっていく
透明の壁にぶつかり壁越しにマレフィセントを睨む母体の闇の化身
【主を傷つけるな】
「…っ!お前っ……」
ガシャンと割られた透明な壁から黒く大きな手がマレフィセントを掴みあげる
「っ!小賢しいっ!!」
杖を振るい闇の化身に炎で攻撃すればそれは全身に燃え上がり苦痛の叫びをあげる
『や、やめて…っ!やめて下さい!
…ビジョップ!!!』
「っ!?」
無意識で叫んだ私にマレフィセントは反応して咄嗟に闇の化身の炎を消した
宙から地に倒れる闇の化身に駆ける私
するとズブズブと闇の沼に沈んでいく闇の化身はまるで存在を消されるようで…私は否定するように抱き締めて…
そのまま闇の中へと落ちていった…