第4章 青い運命の島 後編
『この絵?』と指さしすればソラは「なんでわかったの?!」と驚いていて観念したのか首を縦に振った
「この絵、昔カイリとお互いの似顔絵描こうってなってさ。こっちの上手い方がカイリでこっちの下手くそなやつは俺が描いたんだー」
2つの絵に指を差しノラに向けて笑顔を見せるソラ
懐かしそうに絵を見つめるソラの目はカイリを見つめる目と同じで…きっと大切な思い出なんだとノラは察する
『それで?この絵を見に此処にきた、と?』
「ん?まぁーね!」
『そうですか。そう言えば今日リクからパオプの実を受け取って何か言われてましたが何だったのですか?』
そのあとポイ捨てしたけれど…
お昼のリクとソラの競争
カイリにいいところ見せようとしていたのかリクに対していつもよりムキになっていたソラ
勝敗はソラが勝っていたが余裕の顔を見せていたリクをみてわざと負けたんだな、とノラは思った
するとソラは何か思い出したのか急に顔を赤くして俯いた
「べ、別に何も。…ただパオプの実のこと聞いて」
『あぁ…【その実を食べさせあった二人は必ず結ばれる。どんなに離れていても、いつか必ず】っていうパオプの実のおとぎ話ですね』
「そ!それ!…それでお昼にリクと競争しただろ?そのとき俺が勝ったら船長でリクが勝ったら何がいい?って聞いたんだ…そしたら、」
______「カイリとパオプの実食べる」
「…まさかリクがそんなこと言うとは思わなくて。結局勝負は【勝ったほうがカイリとパオプの実食べさせあう】ってことになっちゃって」
勝ったソラはもちろんのことカイリにパオプの実を食べさせるなんてことできないわけで…
時間も過ぎ最後の島残りに此処に来たと
でもどうしてここなのだろうか?
ノラは一人疑問に思っているとソラは近くにあった手頃な石を拾っては似顔絵の前に座った
「…直接は食べさせられないけど、これならいいかなって」
ガリガリガリ…
ソラが二人の似顔絵の間に何かかきはじめた
それは流れ星にも似たパオプの実をカイリに食べさせているソラの手だった…