第4章 青い運命の島 後編
『…っ待て!』
乱される心を抑えつつ消えた黒い影の後を追う
辺りを探しても姿はなくて諦めたノラは俯いた
『……一体誰なんですか。それに、この……』
_____心の波は…何?
とても
煩くて重く苦しくて…
…心地いい
「ノラ?」
洞窟の外から馴染みのある男の子の声…ソラがノラの姿を見つけては声をかける
背中越しに声をかけられたためノラの苦しみに歪んだ表情は見られてないようで
ノラはとっさに笑みを浮かべソラへと振り返った
『何ですか?ソラ』
「いや…ノラを見かけたから声かけたんだけど。なぁ、ノラ大丈夫か?」
『何がです?』
「…あ、いや…なんか具合悪そうに見えたから」
こういうときのソラは本当に目敏い…
ノラは首を横にふった
『…別に何ともありませんよ。…それよりソラはどうしてここへ?』
ノラの質問にソラは驚くほど肩を跳ねさせて額に凄い汗をかきはじめた
「え!?あー…そのー…島を出る前に探索を、と?はは…」
『…。……ん?』
元々嘘をつくのが苦手なソラ
視線が他所を向いていたので追えば先程私が触れようとした木製の扉の側…2つの似顔絵が壁にかかれていた