第27章 ??? 前編
流れ星が無数に空へ舞う景色はまるで必ず願いを叶えるからと言われているようだった
手を繋いだままポーンの告白に私の心拍数を速めていた
私は真っ赤な顔してポーンを見ているとポーンは我慢していたのか吹き出して大きく笑っていた
「あっはっはっは!冗談さ!」
『あ…えっと…ぇ、嘘です?』
「そ、嘘」
な、なんて野郎だ…!!
こんな素敵なシュチュエーションでいくら彼との記憶が曖昧でもドキリとしない訳がないじゃないか!
乙女心を踏みにじりやがって…ってあれ?私に乙女心はあったのか
『……最低ですね』
「なんだよふてくされて、期待してたのか?」
『う、うるさい!
ポーンは一生ここで流れ星を眺めていて下さい!
私は帰ります!』
立ち上がりポーンへ背を向けた私に「まてまて」と慌てて腕を掴んだポーン
「からかってすまない…でも、仕方ないじゃないか…」
『何がです?』
「…それは」
ゴゴゴゴ…
地唸りが突然おきて私は地面へと膝をついた
何が起きているのか私の腕を掴んでいたポーンへ声をかけると彼は俯いたまま動かずにいた
『どうしたんです?ポーン』
【確かに俺は最後までお前を守った
…でも先に裏切ったのはアイツからじゃない
______お前だ!】
憎しみこもったポーンの表情が目の前で立ち上がり私との距離をとった
低く大きな声を吐きながらポーンは闇の力を身体から放出すると、闇は彼を包み次第に大きくなっていく
再び雄叫びと共に闇の嵐が吹き荒れて私は2、3歩後退する
目の前にはポーンの姿はなく約5メートルの中型ハートレスとなり私を睨み付けていた
ハートレスは人型をしているが髪の毛となる部分が大蛇へとかわり両手が狂犬の顔であった
【偽りの王よ!
我が憎しみを思いしれ!!】
『っ!ポーン!』
私はキーブレードを手に戦闘体制へとはいった