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【KH】境界線【王国心】

第27章 ??? 前編








ポーンが出現させた闇の柱をくぐり抜けたどり着いたのは真っ暗な海辺に僅かな光となる月光らしき光




サクサクと踏む砂浜はかつての島を思い出させてふと私はリクとソラとカイリの安否を考えていた






「また考えごとか?」





私の思考を遮るように彼が砂浜に座り声をかける


私もポーンの隣に座り膝をかかえると首を縦にふり「まぁ」と合間に答えた


二人真っ直ぐに暗い海の水平線を眺める







『ねぇポーン…貴方に聞きたいことがあるのですが』




「なんだ?」




『私と貴方の関係って一体なんでしょうか』






ポーンは「は?」と呆気にこちらに視線を向けている


踏み込み過ぎた…彼の視線を無視して真っ直ぐに海をみていると隣でため息をつき頭を抱える様子が伺えた






『…それってどういう意味だ?



俺とお前の距離のことなのか、主従関係のことなのか…』



 
『主従関係?』




私の疑問にポーンは不満げに「はあ?!」と声を荒げた






「おい主、大丈夫か?頭でも打ったか?」



『え、えっとー…そ、そういえばちょっとここら辺頭がヒリヒリするようなぁ…ははは』




即興で私は"頭を打って記憶がない"という下手な演技をすればポーンは「確かに少し前おかしかったな」なんて納得するもんで胸を撫で下ろす






「俺の名前は、わかるか?」



『えっと…ポーン、ですよね?』



「合ってるが…お前なんで敬語なんだよ」



『へ!?あ…そうですねすみません!!』



「…本当に大丈夫か?アイツに一度みてもらったほうが…」




『だ、だだだ大丈夫です…ぁ、いや、大丈夫だ!!』




ははは、なんて空笑いをすればポーンは怪訝な顔をするもので私は『流星群まだかなぁ』なんて言って再び海をみた







「なぁ、主」








ポーンが話しかけたと同時に視界の端で光が流れた


二人視線を空へと向ければ一つから二つ…そして無数の流れ星が空を覆い尽くした


『綺麗』そう私が呟けば、ポーンは私の手を握りじっと流星群をみつめる










「…例え記憶がなくなっても主は俺が守るから」









私がポーンをみるとお互いに視線が絡まる













「俺は…お前が好きだ」
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