第1章 はじめまして
武田には夜に着き、二人で暗い中を歩いていた。
中心の建物の上に乗り、辺りを見渡す
「広いね。だけど明かりが少ないから簡単!」
「そうか、なら俺は上杉に行く」
「大丈夫?姉上が気を付けろとか言ってたよ」
「心配してくれんの?風来坊の事だろな」
「姉上、苦手って言ってたね。でも文、書いてたよ」
なんて話を静かにして私達は別々になった。
明かりを頼りに動く。そうしていると・・・
風が吹いてきて冷たくあたって人が見えた。
「あんた誰?大将の首が狙い?それとも旦那?」
飄々として凛と張りのある空気を持っているこの人。
格好からして忍か。たしか・・誰だっけ?
そんな事を考えているとすうっと首を狙い飛んできた。
軽くよけると・・
「黙ってないで答えろ。賊が」
さすがにイラッとくる
「ふざけるのもいい加減にしろ。賊なんかと一緒にするな」
「じゃあ忍かな、可愛い侵入者さん」
さっと風のように私の後ろに立ち捕まえようとした
だが避けて庭に下りた。
そうしたことにより顔が見え、思い出した。