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闇夜の雫【FF15】

第2章 中編



彼女は今、何と言った?

運命に抗う?そんなこと、とっくの昔に諦めたことだ。





「…抗う…ねぇ」

アーデンが口元を歪めながら皮肉気味に笑う。

「そういえば、前に言ったよね。ユーリならオレを受け入れてくれるって」

アーデンは再び足を進めると、ユーリを見下ろした。

その瞳に宿る狂気の色に、ユーリは思わず息を呑む。

アーデンはその長身を屈めると、ユーリの顔を覗き込む。

触れるか触れないかの位置で、彼は残虐な笑みを浮かべたままだ。

「オレを救いたいんならさ」

クリスタルの拒絶はまだ感じられない。
彼女が抑え込んでいるのか、または違う理由なのか。

まぁこの際どうでもいいのだが。











「…受け入れられるよね?」

アーデンは片手でユーリの両頬を掴み上げると、荒々しく口づけをした。

一瞬電気のようなものが走ったが、それ以上の異変は見られなかった。

目の前には驚いたような表情のユーリ。

その表情は次第に苦痛の色へと変わっていく。

アーデンが口内へと舌を差し込み、彼女の中を嬲る。
縮こまっている舌を吸い上げ、時に噛みつくように。

口内に血の味が広がっていくが、彼女は抵抗しなかった。










「…さて、何時までもつかな」

アーデンはユーリを解放し壁に押さえつけると、何とも楽しそうな表情を浮かべる。

闇の粒子を持つ彼を受け入れるのは、恐らく苦痛なのだろう。

体液に触れるだけで、クリスタルの拒絶反応は計り知れない。

アーデンに対して何の変化も見られないのは、ユーリの意思でクリスタルを押さえつけているのか。

偽善者なのか、意地を張っているだけなのか、それとも何も考えてないのか。

アーデンは口元を歪めると、ユーリの身体をそのまま床に引き倒した。

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