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闇夜の雫【FF15】

第2章 中編



祖母から教えてもらった歌の中には、禁忌とされている歌があった。

それがどのような効果がもたらすのかは、誰も分からない。

だけど彼女がまだ幼い頃、神と呼ばれるモノから教えてもらったことがる。









「アーデン。あなたには長い眠りについてもらいます。」

教えられた禁忌の歌の全容。

それは、歌人の思いによって歌の効力が変わるものだった。




「不死身のあなたでは、ここで過ごす時間は苦痛以外のなにものでもないでしょう。だから、取り込んだ闇が消えるまでちょっと寝ててください」

彼女は魔法陣が描かれた鎖に触れた。

恐らく強力な魔術が施されているので、術者しかこの鎖を解けないだろう。

術者が誰かも分からないし、私の歌で彼の闇が消えるのかも分からない。

全ては賭けだった。


「眠るって、オレのことはいいんだよ。早くここから出ていってくれ」

次第に聞こえてくる大勢の足跡。

血まみれの彼女の姿を見ると、ここから逃げ出すのも難しいかもしれない。










いや、まさか…















「アーデン・ルシス・チェラム」


辿り着いた1つの可能性。


「次に目覚めた時、闇に負けてはいけませんよ」


ユーリはここで死ぬつもりだ。







アーデンは彼女を止めようとしたが、彼女は構うことなく歌を紡いだ。



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