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闇夜の雫【FF15】

第2章 中編



ルシスに案内されるといっても正面から行けるわけがない。

少年について行くと壁に開けられている小さな穴を見つけた。

ーーーなるほど、彼はここから脱走していたのか

ユーリはどこか現実逃避をしながら彼の後をついて行く。

「少年よ、私が言うのもなんだが……勝手に連れて来ていいのか?」


辿り着いたルシスの図書館を目の前にユーリは思わず呟いた。

「いいか悪いか聞かれたら、いいわけないよな」

「ですよね」

「…でも、あんた悪い奴じゃなさそうだし」

おいおい、チョコボを守っただけで信頼するのか。

あれか、ルシスはチョコボを神聖な生き物として扱ってたりするのか。

何やらブツブツ呟いているユーリを怪訝な表情でみている少年。

余計なおせっかいだったのかと思ったが、そうでもないらしい。

急に我に返った彼女は、礼と共にそそくさと図書館に入っていった。


…なんか、不思議な奴だな

少年はそう思い、道を引き返す。

もしかしたら明日も図書館に行けば会えるのだろうか。

そんなことを考えながら、目の前にそびえ立つ城へと入っていった。















ユーリが図書館に足を踏み入れると、そこには膨大な数の図書が目に映った。

天井高くそびえ立つ本の数々を、限られた時間でどれだけ読むこのができるのか。


ユーリは軽く眩暈を感じたが、迷ってる場合ではなかったので、早速歴史書の一冊を手に取って読み始めた。




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