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闇夜の雫【FF15】

第2章 中編



ーーー懐かしい歌声が聞こえる。


小さな家に備え付けてある暖炉の前で、老婆と少女が座っていた。

少女は老婆が口ずさむ歌を楽しそうに聞いている。


「…いいかい、この歌は我が一族に伝わる大切な歌なんだ」

彼女は歌い終わると少女を抱きかかえ、穏やかな口調で話し始めた。

「大切な歌?」

「そう。歌い方によっては救いにも破滅にもなる歌なんだ」

「……私、毎日聞いてるけど?」

「心配する必要はないよ、私はこの歌の本来の力を発揮できないんだ。唯一使いこなせた先代も数年前に亡くなってしまった」

先代が亡くなったのは、事故か他殺か。

少なくとも老衰や病ではなかった。

「じゃぁもう誰もその力ってのを使えないの?」

「どうだろうね。一族の生き残りも少ないと聞く。だから…」









ーーーーもしあなたがこの歌を歌う時が来たら…



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