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闇夜の雫【FF15】

第1章 前編



駆けつけた部下に部屋の片づけを任せ、ユーリの後を追った。

その手には、もちろんあの箱の存在もある。









「あれ?」


アーデンはユーリが落ちたであろう場所へ行きその姿を探したが、どこにも遺体らしきものは見当たらなかった。
もしかして他の誰かが先に見つけたのだろうか。

そう思って心当たりのある場所を探してみたが、どうやらそれも違うようだった。

「…へぇ。本当に逃げたんだ」

自然と漏れたその言葉。
まだそうと決まった訳じゃないが、遺体が見つからないことが全てを物語っていた。

アーデンは口元に歪んだ笑みを浮かべると、次の手を考えた。
生きているのなら好都合。今更逃がす気なんてさらさらなかった。

あの怪我でこの時間帯だとそう遠くには行けないだろう。
無理に焦る必要もない。

アーデンはそう結論付けると、来た道を引き返した。











あぁ、本当に楽しくて仕方ない。











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