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【刀剣乱舞】夢の如く華と舞え

第10章 其の十


長谷部が歩き出そうとしたその時、桜華が加州に声を掛ける。

「あぁ……、三日月様の案内を加州様にお願いしても良いでしょうか?」

加州が頷いたのを確認して、長谷部は薬研と共に審神者部屋に急いだ。



ベッドへと桜華を下ろした長谷部は、ふぅと小さくため息をついた。
水を運んできた薬研が、桜華の診察を始めると言うので、長谷部を部屋の外へと追いやった。若干、不満げな長谷部であったが三日月から桜華を手渡されたのが自分であったことに何故か満足していたのでおとなしく薬研に彼女を任せる。

まさか、三日月宗近が顕現されるとは思ってもいない誤算であった。天下五剣の中でも最も美しいとされる刀剣。圧倒的に魅了されたことは間違いない。おそらく力も相当な物であろう。この本丸の戦力が一気に上がったという事だ。
主は彼に惚れてしまったのであろうかとありもしない事まで考えてしまった長谷部であるが、いやいやと首を振って自分の妄想を描き消した。

それにしても主が発した「返してもらった」という言葉が引っかかる。長谷部は本丸内を案内されているであろう三日月の元へと向かった。

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