君との距離は3yard 【アイシールド21長編R18物語】
第10章 ☆Bitter+Bitter=Sweet
10分たっても20分経っても動いてくれない。
…おかしい。
「ねぇ…。」
「…なんだ。」
「動かないの?」
「お仕置きだからな。動きたくねぇ。」
彼はふぅと耳に吐息を掛ける。
ビクッと身体が震えた波音を見るとケラケラと笑ってから言葉を紡ぐ。
「…ポリネシアンセックスって知ってるか?」
「ポリネシアン…?」
「本来は5日使ってやるセックスだ。初日から4日までは抱き締めたりキスしたりするんだけどな、5日目は長い時間掛けて愛撫したりこんな風にずっとくっついたりしてるんだよ。」
「よ、良く知ってるねぇ…。」
「ケケケ、男は変態だからな。」
要するに何が言いたいか。
彼は一回腰をゆっくりと振る。
「〜〜〜〜っ!!」
声にならない程の刺激が全身に駆け巡る。
「っ…ケッ、5日目の行為をそのままやってんだ…4日間抜けてるからそれに比べると劣るが、…セックス2回目の波音にとっては相当快感だろうな…?」
そんなふうに言っているヒル魔も顔には出さないが肉棒が締め付けられる感覚に痺れていた。
深呼吸をゆっくりする。
「激しいのもいいがじっくりと濃厚なセックスもいいだろ?」
感触を確かめるかのようにゆっくり一回一回深い突きを入れる。
焦らしに焦らした彼女の膣内はこれでもかというぐらいの狭さで気を抜けばすぐ絶頂してしまうぐらいだった。
ぜってぇ顔に出すな。
顔に出したら彼女(あいつ)の思う壺だろうが。
コツ、コツとドアのノックされるかのような刺激とゴツンと1発叩かれるような刺激。
彼女には少しの理性しか残っておらず声を抑えることも出来なかった。
「あっ、ひゃあ、っ…!」
「ケケケ…またイッただろ…ギュウギュウ締め付けてんじゃねぇ…」
「あぁ、ひぇえ…」
対面座位はお互いの顔が分かる。
彼女を見る限り快楽に身を委ねて蕩けた表情をしていた。
そんな顔が堪らない。
背中に小さな電流が走ったかのような感覚がして律動の速さを変える。
荒い吐息。
速まる鼓動。
意識が飛びそうな感覚。
激しい刺激が身体を駆け巡り
彼女の頭の中は真っ白になった。
その後のことは覚えていない。