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君との距離は3yard 【アイシールド21長編R18物語】

第5章 Open my heart


〜Narrator side〜

「…」

「食べねぇのかよ。」

「…食べる。」

作らないって言った訳は既に出前を取っていたからだったのか…。
だったら早く言ってよ。

彼女は複雑な気持ちだった。
さっさと帰って欲しいからあんな態度を取ったのか。
それともただ言わなかっただけなのか。

やはり彼の真意は分からなかったが黙ってピザを口に運んだ。

「マルゲリータ。」

「お前、好きだって言ってた気がしたからそれにした。」

波音がピザの中で一番好きなのはマルゲリータである。
その事を言ったのは中学入ったばかりの頃だ。

「覚えててくれたんだ…。」

好きな物言ったってすぐ忘れる人が多いのに彼はそこまで覚えてる。
恐るべし、天才の頭脳。

今ここにいるのは2人だけ。

今なら告白出来るのかな。

様子を伺いながらも今までタイミングを逃したり恥ずかしくて出来なかった。
しかも相手は脅迫手帳で脅してくるあの悪魔である。
もしかするとこの告白が新たな脅し道具になってしまうかもしれない。

でもずっと想い続けてきた。
2年越しの告白。

彼の気持ちだって気になる。
自分とは正反対な性格の可愛い女の子がアメフト部のマネージャーをしてるからそっちに気がいってるかもしれない。

彼は相変わらずパソコンを見ながら打ち込んでいた。
いつの間にか自分の分のピザは食べ切っていたようで一休みもせずにパソコンとにらめっこをしていた。

貴方の瞳に映っているのがあたしだったらいいのに。

貴方を振り向かせる事は出来ないの?
そんなの…嫌だ。

そう思った時には身体は動き
いつの間にか唇を重ねていたのである。
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