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君との距離は3yard 【アイシールド21長編R18物語】

第5章 Open my heart


夕方5時。

振り回して痛めてしまった右腕を使わずに昼食も抜きで終わらせてこの時刻。なんとか間に合ったけどずっとやってたから流石に左手も痛くなってきた。

「んっ。」

彼は終わった事を確認してから冷蔵庫からオレンジジュースを持ってきてくれた。

「ジュース冷蔵庫に入れてたんだ。」

「お前が来るから買っといただけだ。」

喉から全身に優しく伝わる爽やかな甘さ。
疲れた身体に染み渡り頬が緩んだ。

「はぁ、美味しい。」

何も食べてないからか余計に美味しく感じた。
飲み物だけじゃやはり物足りない。

「ねぇ。」

「なんだ。」

「夕飯作ってよ。」

「嫌だ。」

「なんで。」

「面倒くせぇ。」

リズムよく返事をする時は何処と無く楽しい。
理由なんて無いけど、楽しく感じる。

「いいじゃん、今お姉ちゃんから連絡あって帰らないって言ったもん。1人でご飯は寂しい。」

数分前に携帯を確認したら「帰れない」との一言。
お姉ちゃんが送ってくる絵文字も何も無い文章は仕事が忙しい時である。

「1人だからって寂しくなんてねぇだろ。」

「…むぅ。」

こういう所が女の子って感じなんだろうけど1人はやっぱり嫌だ。
でもまぁ…相手が嫌って言うならしょうが無いか。

「分かったよ。じゃあ帰る。」

「…」

鞄を持って玄関へ足を運び、そして靴を履いて彼の家を後にする。
家を出ようとしたまさにその時

「こんにちは、Domena Pizzaです。」
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