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君との距離は3yard 【アイシールド21長編R18物語】

第5章 Open my heart


そう、ようやく痛みが少なくなった右腕。
普通に動かすとどうしても痛んでしまうがそろそろ使っていかないと弱々しい腕になってしまう。

「パソコンだけでも右手使っていかないとね、腐るから。」

「腐る訳ねぇだろ、馬鹿か。」

「知らなかった?あたしは元々馬鹿なんだよ。」

ひたすら情報を打ち込みながら画面の前で笑った。
お姉ちゃんが心配する前に早く打ち込み終わらせて帰らないと。

──────

右腕の調子がやけにいい。
数ヶ月のブランクが有りながらテンポよくタイピングが出来る。
右腕もそれほど劣って無かったかも?
調子に乗った自分は腕を強く回した。
風を切る音がすると同時に痛みが走る。

「ケケケ、何やってる。」

こっちの様子を見て楽しそうに笑ってる奴が1人。

「るっせ。調子良かったから悪くさせただけだ。」

彼は多分あたしが調子に乗って痛い目を見たって事ぐらい分かってるとは思うけどあえてそんな風に言ってみた。

「あれ、そう言えば今日って学園祭じゃないのか?」

ふと思った学園祭の事。

「関東大会が始まるのにそんな祭り事に参加できるか。」

少し意外だった。
祭りとか楽しそうな事は参加しそうなのに。
浮かれてられないっていうことからなのか。

って、何であたしが学園祭行かないって分かってたんだ?

あたしが行かないのを分かってこっちに来させて資料整理をさせたのか。先読みをしていたのか?

…そうだとしたらやっぱりすげぇや、こいつ。
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