君との距離は3yard 【アイシールド21長編R18物語】
第4章 Sp 米軍基地
そういえば、その出来事で思い出した。
数週間前。
あたしは学校が好きではなかったけどやはり行かなきゃ評定は上がらないから行くだけ行って、授業をしっかり受けて他は屋上で寛いでいた。
青空の屋上は気持ちが良くて心地が良かったからすぐ眠くなった。
このまま水泳だけやれる生活をしていたいなぁ〜…って思っていた時空から紙が落ちてきたんだ。
「なんだこれ。」
紙を拾って見てみるとなにかのフォーメーションだろうか。LBとかSFとかCとかって書いてあった。
空から紙が…落ちてくる訳はないと思う。
飛ばされた?でも飛ばされてもここまで紙が上がるのかって考えたらそれも違うと思った。
屋上の近くにはさらに上に行けるはしごがあり、なにか手掛かりが掴めないかと思い試しにそこを登った。
それが悪魔との出会いのきっかけ。
金髪のピアスした男の子が何かを書いていた。
さっきのCの文字やTBの文字が綴られており、紙は彼が落としたんだと分かった。
「あの。」
初対面に話し掛けるのは凄く苦手だったが、この紙が大切なものだったら…って思うと声を掛けずにはいられなかった。
「あ?」
低い声色で反応したピアスの男はジロっとあたしを睨み付けた。
「…これ、落としましたよね。」
睨み付けたのが嫌であたしも若干イラついた表情で紙を渡した。
「…あぁ、それ俺のだ。」
紙を手渡してもありがとうの一言も無い。
常識あるのか、こいつ。