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君との距離は3yard 【アイシールド21長編R18物語】

第14章 『天才とは努力する凡才のことである』


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「…は?今なんて言った…?」

栗ちゃんがいない教室で、あたしと厳ちゃん、ヒル魔は話していた。

「……栗田のスポーツ推薦が取り消しになった。」

ムサシが険しい表情で重い口を開いた。

推薦入試で入学がほぼ決まっていたはずの栗ちゃん。
栗ちゃんは何もしていないのに合格取り消しを出すなんてあたしは耳を疑った。

「なんで…。」

あたしが呟くとヒル魔が懐かしい、そして聞きたくない名前を上げる。

「……金剛阿含。」

「阿含?!」

「…てめー、知ってんのか。」

あたしは青ざめた。

金剛兄弟。
神から授かった能力の持ち主がスポーツ推薦を受けているとは思わなかった。

「なんであいつが!」

「…"デブカスみてーに才能ねぇやつは潰されていくしかねぇんだよ。"」

ヒル魔は阿含が言った事を伝えた。

神龍寺学園は栗ちゃんにとって、ずっとずっと行きたがっていた高校。
1枠は細川ってやつがいたから埋まっていたそうだが、スポーツ推薦で入れるはずだったのに…。

「…」

「波音、どこに行く」

厳ちゃんに後ろから腕を掴まれた。
力が強く、離さないと告げているようだった。

「…復帰出来なくなる怪我すりゃあ、行けなくなるでしょうが。」

「てめぇまで落とされたらどうすんだ!糞アマ!!」

「っ……」

「……巫山戯るのもたいがいにしやがれ。」

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