第2章 最終兵器 ⚠
「はい、ボール♪」
「ぁざす!」
目に入った汗を拭きながら霜眞から手渡されたボールを掴む。
「んぁっ…」
霜眞の嬌声。ボールが床に落ちる音がタンッ…と響く。指と手の平に伝わる感触は明らかにボールではない。
「わ、悪ぃ!」
咄嗟に手を離そうとするが、霜眞が両手で制していた。何が起きているのか分からずただただ混乱する。
「大丈夫だよ…」
と両手を俺の首に回しつつ恍惚な表情で誘う。混乱で半開きになっている口に霜眞は顔を近付けキスをした。柔らかい弾力のある唇を使い、ゆっくりと角度を変えながら責めてくる。自身の熱が激しく脈打つのを感じる。体育館の中ということを忘れ、霜眞の動きに合わせて唇を動かす。我慢できず押し倒すが衝撃はなかった。構わずキスを続ける2人。しっとりと溶けそうになるキスに痺れを切らし、舌を入れ霜眞の唇を貪る。この瞬間を待っていたかのように霜眞の舌が別の生き物のように絡みついてくる。
「ぶはぁっ…はァ…!」
新鮮な酸素を肺に満たそうと必死に呼吸する。息継ぎする間も忘れ、欲望に従いお互いを貪り合っていた。少し落ち着いた頃、はちきれんばかりの熱を霜眞の秘部にあてがう。
勢いよく中に挿入しようとするが
ピピピピピピピピ
「ハッ!!!!!」
目覚ましのタイマーで覚醒した。ガバッと身体を起こし辺りを見回すが、なんの変哲もない自分の部屋だ。今思えば現実味がない内容だが、触感は真逆で霜眞に咥えられた時の衝撃が果てしなく続いていた。思い出しただけで熱を帯びていくのを感じる。股間を確認すると完全に勃起していた。
「…抜くか」