第2章 最終兵器 ⚠
ゆっくりと手を滑らせる田中。
頭を撫でられているのだが、『頭を撫でる』より『髪を撫でる』が近い表現かもしれない。
その感覚はとても心地良く、霜眞の気持ちをほわほわと高揚させた。
力加減が分からない田中なりに考えたのだろう。
「えへへ…気持ちい…」
「そうか…」
田中の右手に自分の右手を重ね、指を絡ませる。
長く細い指はゴツゴツしてて少し湿っている。
「ちょっと緊張してる…?」
囁いてくる声はからかうようにコロコロ弾み、絡めた指はふにふにと弄ぶ。
じーっ…と見つめるがこちらをチラリと見ようとせず、うんともすんとも言わない様子に少し苛立った。
「ちょっと失礼♪」
突然、ソファに座る田中の上に跨る霜眞。
「えぇ?!ちょっ、そーま!?!?!?」
「やっと見てくれた♪まぁまずはそのガッチガチになった緊張をほぐしましょーか♪」
状況の整理が出来ずにあたふたしてると、目の前が暗くなり顔全体が2つの柔らかいものに包まれた。
慌てて呼吸をすると、ふんわりと甘くやわらかな香りが酸素と共に肺を満たす。
次第にゆっくりと落ち着きを取り戻すが頭にぼおっ…とモヤがかかったように霞む。
「よぉしよ〜し…いいこいいこ〜…♪」
いいか落ち着け…落ち着くんだ俺…!
俺は今、霜眞に抱き寄せられ、霜眞のおっぱいに包まれながらいいこいいこされてる。
ここは楽〜ヘブン〜園か???
Hevenなのか????
こんな幸せなことあっていいのか!?
「んぅっ…」
霜眞の嬌声で我に返る。
あ…
無意識のうちに霜眞の両胸を鷲掴んでいたようだ。
目線だけ上にやると目は潤み、顔を紅潮させ唇を噛み締めながらびくびくと体を震わせている霜眞。
手のひらに伝わる暖かさ、服を着てても指先が埋まるほどの柔らかい弾力。
顔と両手に全神経を集中させ堪能する。
寄せては離し、寄せては離しを繰り返しながら肺いっぱいに霜眞の香りを充満させた。
「あ…ちょっ…」
興奮を抑えきれない様子で両胸を揉みしだく田中。
「りゅーちゃん、いたいっ…!」
「っ…!すまん、そーま!!!!」
つい我を忘れ、欲に忠実になっていた。
「よしよぉし」と今度は田中が謝罪を含め霜眞を宥めるように頭を撫でた。