第2章 最終兵器 ⚠
「もう一人マネージャーいたんだな…。」
「最初大地さんが話してたでしょ。今はいないけどもう一人マネージャーいるって。もしかして王様、話聞いてなかったの?」
メガネをかけた長身の1年生が、王様と呼ぶ同級生に向かって顔を歪めながら挑発する。
「あ?💢」
挑発にのってしまい怒りを露わにする王様と呼ばれる1年生。
「こらこらぁ喧嘩はよくないよ!キミ達の名前、聞いてもいいかな?1年生'sくん♪」
彼女の笑顔を見ただけでなぜか怒りがスゥーッ…と消えていき、ハッと我に帰って自己紹介をする。
「影山飛雄です。中学ではセッターやってました。」
「……月島蛍です。」
「ハイハァーイ!日向翔陽です!!」
「山口忠ですっ…」
笑顔で一人一人の目を見ながら真剣に自己紹介を聞く霜眞。
「よしっ♪これでやっと顔と名前が一致するようになった♪」
「え、もう覚えたんですか?」
「うんっ♪あっちにいる時、りゅーちゃんが『今年すっげぇ1年生入ってきたんだぜ!』って名前付きで話してくれたから♪しょーよーはすぐ分かったよ♪」
「ヤッター!!」
無邪気に喜ぶ日向。
「…(ボソッ)それ背が小さいからってことじゃないのw」
「それもあるけど、1年生の中で1番元気がいいのがしょーよーだからすぐ分かったよ♪」
「っ!地獄耳なんですね…」
「そぉ?ふつーに聞こえたけど…嫌だったらごめんねけーくん」
『普通に聞こえるとか嫌味かよ…本気で言ってるのか?食えない先輩…』
近くにいた山口以外の部員には聞こえていなかったらしい。皆不思議そうに霜眞を見つめている。日向は未だに喜んでいるが…。