第2章 最終兵器 ⚠
――――解散した後の帰り道
「へぇ〜そんなことがあったの〜…見たかったなぁ〜りゅーちゃんのかっこいいとこモグモグ…」
田中からなぜ3vs3をしていたか全て聞いた霜眞は大地さんから貰った肉まんを食べながらボヤいた。
「こ、これから毎日見られるのでっ、安心してくださいっ」
「うんっ、そーだね♪」
何か話の話題を出そうとモジモジしだす田中。その様子を見た霜眞は、
「ねぇりゅーちゃん、良かったらうち来ない?」
と問いかける。まさか霜眞から誘ってくるとは…!これは朝まで寝かせないゼ✨的なパターンになるんじゃないか…!いやいやいやまだ早いしそもそもゴムは家にある…(←霜眞がスウェーデンに行った後日、言い訳を考えてもしもの時用にと自販機の前で5分ぐらいモジモジしながらやっと買えた)
「シュールストレミングごちそーしてあげる♪」
でーすーよーねぇ―――!!!!(泣)
そもそも俺にそんな勇気ないし、実際恥ずかしいし!!!
「…ご馳走になります(泣)」
観念したようにガクッとうなだれ、生気を失う田中。久し振りに霜眞の家に行けるというのに最終兵器を食わされるのだ、不安でしかない。
――――霜眞宅
「どーぞあがってぇー、ちょっとホコリ臭いけど我慢してねー♪」
3ヶ月も家を留守にしていたんだ。ホコリ臭くて当然だ。霜眞は家中の窓と言う窓を全て開け、ホコリを被ったテーブルや椅子、テレビや台所などを手早く掃除した。
「お待たせぇ〜♪床は三角のルンちゃんがやってくれるから♪どーぞどーぞ♪」
田中をソファに座るよう促し、エプロンを着る。ルンちゃんとはお掃除ロボットのことだ。
「ちょっと外でニシン開けてくる!料理できるまで時間あるからテレビでも見てて♪窓開いてるから音量気をつけてね〜」
水の入ったバケツと最終兵器を持って外に出る霜眞。
「……」
ルンちゃんは無音で床を掃除し、部屋の中に沈黙が訪れる。テレビをつけたが、特におもしろい番組がなかったので消した。
…何で俺ここにいるんだっけ?遂には哲学的な考えをしてしまう程に。
「あとはぁ〜っと…」
最終兵器ごと外に置いてきた霜眞は台所につこうとしたが、田中の様子に気付き慌てて近付く。
「りゅーちゃんだいじょーぶ!?もしかして体調わるい!?」