第2章 大人になって①
「ああ。」
と、爆豪は自身の持っている瓶を見せる
そこには真っ赤なスパイスや。唐辛子の液体のようなものが入ったものが…
「うわっ、なんこれ!!!なんに使うんこんな劇薬みたいなやつ!!!」
丸い目をパチパチとさせ、こんなもの食べるん?まじかという顔を見せやがる。目は口ほどに物を言うって、こいつのためにあるかのような言葉だと思う。
「スーパーじゃ売ってねえからな、このレベルの辛さのスパイス」
「爆豪くんって、辛いもの好きやったんや!!」
「悪りぃかよ」
「いや、なんかイメージ通りすぎて」
お茶子はブフーッと吹き出しながら
「ほら、いつも燃え上がっとる感じやん!」とケラケラと笑う
「ああ?!うっせえよ!!!!」
と爆豪が悪態をつくが、彼女には全く効果がないようだ。
「早買ってき、私外で待っとるから!」
「別に待たんでいいわ!!」
と人で散々笑い転げたあとはパッと店の外に出てしまった。
つくづく自由なやつだと溜息を吐きながらレジに向かう。
支払い後、キョロキョロと周りを見渡すがお茶子の姿が見当たらない。
まあ待たんでいいわっつったのは俺だけど…
うるさいのが減って良かったわ、と時計を見るともう5:30頃で、飲み屋までは10分もなく着くが、ぼちぼち向かい始めても良いかという時間だった。
さて、いくか。と飲み屋の方に歩き始めるとどこからか声が聞こえてきた
「ゃ…て……い」
確かに聞き覚えのある声がどこからか聞こえるが、はっきりとした内容が聞き取れない
「………て!」
「丸顔?」
反対の通路には3人の男に囲まれたお茶子が目に移る。