第7章 事件のすべて
これは紛れもない事実でしかなかった
何日も何日も昼に宅配員と会い、夜は家を出ていく
そんな姿は見たくない、もう二度と
僕のリリーなのに、他の男に簡単に取られてしまうことに僕は怒りや絶望全てが僕を狂わせていく
あの日のリリーの後ろ姿はもはや僕の知っている姿では無いように見えた
この日から僕の中に悪魔が現れて、僕の全てを支配して行った
最初は抗い続けた
でもあの日のことを思い出す度に僕に悪魔は囁く
「お前はもう人殺しなんだ。気にいらない奴を殺してももう怖くないだろ?」
違う…リリーは僕の中でずっと生きてる
あのリリーは僕の知らない人なんだ
「馬鹿言えよお前は立派な殺人者だ。いや、もうお前は立派な芸術家だな?飾り立てればみんなから褒められていたろ?認められたければやるしかないよな?」
誰も今まで僕の努力を認めてくれなかった…
リリーだってそうなっていった。
それは周りの人間のせいだ。なら、これからは認めてもらえる人間にならなきゃ
僕の作品はみんなが認めてくれてる
だからこれからも作らないといけない