第6章 Q.E.D
「正直いえば、リリーは僕にとって女神だ。ゾーイやイザベラとは違って全てが僕の理想だよ。だから彼女の為に僕は命を削ってでも良いようにしてあげたかった…でもリリーは僕と離れるとじきに淫乱な女になったんだ」
「………」
「それは周りの男のせいだ。あの宅配員もバーの男もみんなだ!だから妻を守るためだよ!僕には彼女しかいない…!」
そう声を荒らげ訴える
「それで満足なのか?あなたはそれでいいかもしれないが、奥さんはどうなる!大事な人を守りたければその人を考えることが一番だろ!」
それに対抗してイーサンも訴えかけた
「ふははは!…もういい。早く捕まえてくれよ、終わりにしようじゃないか」
「最後に問いかけたい。あなたは後悔はないか?」
「後悔?…今更こうした後で後悔なんてない。僕はこれから彼女達の元に行くんだからね…ははは」
ジョージはとぼとぼと歩きソファーの上のクッションの後から拳銃を出した
「何をしてる…!おい!そんなものはよせ!」
ジョージは自らの頭に拳銃を当てる
「んはは!これだから無能な警官共は…私を捕まえることなんて出来ない!私は無罪だ…!」
「やめろー!」
ジョージが引き金を引くと同時にイーサンはジョージに向かい走り出した
ドンッ―――
「っ…!」
部屋に銃声が鳴り響く
ジョージは腕に傷を負った衝動で倒れた
「いっ…てぇ!」
「っ?!エバンズさん!」
イーサンは理解が追いつかず、ジョージが打たれた方向を見る