第6章 Q.E.D
「まぁ、僕の作品になるならイザベラだって美しく飾らないとそれは自分が許せないからね。でも彼女の持った赤ん坊は顔も何も無いのっぺらぼうだけどね…?あははは!これは傑作かな?ふははは!」
ジョージの妻想いな優しい夫の姿はまるでなかった
「だって、彼女は僕の邪魔なんだから…そこぐらいしか嫌味を付けれないだろ?はは!」
「このサイコパス野郎!」
異常なジョージの行動に怒りが爆発するイーサン
「あはは!そんなに怒らないで刑事さん。僕の作品をちゃんと紹介するからさー、理解すればそんなに怒らなくて済むよ?んははは!」
そう笑い、イーサンをうながすジョージ
「リリーのあのバラは僕のためだと言うけど、僕はバラが一番嫌いなんだ。それを知ってて育ててた。バラなんてとっとと伐採してしまいたかったから良かったよ、んはは!でもあのバラ、本当はあの浮気野郎のためなんだ…あのくそ宅配員の男!」
ジョージの手に持つ新聞に載ったハリーの写真はマジックで黒く塗りつぶされていた
「この男は妻に惚れて勝手に家にまで上がり込んだ!許せる訳がないだろ?だから清々してるよ、簡単に捕まって…ふは!無能な刑事共に取り調べされ、絶望に浸った末に…はははは!」
「貴様ぁ!」
「刑事さん…あんたのせいだ!あはははは!」
イーサンは怒りのやり場が分からず、壁を叩きつけることしかできなかった
「ゾーイは僕との関係は大学からあったよ。まぁイザベラに別れを告げられたあと僕にアプローチをかけてきたんだ。でもセフレの関係がいいと言ってね?で、僕はリリーと結婚してもいいかと聞いたら、いいと言ってきたよ。だけどこの関係を望んだのがゾーイなのにあいつは途中から他の男と会い出したんだ…!」
怒り任せにジョージは机を叩きつける
「まぁその男は偶然にも妻の浮気相手だったよ。見事にクソだろ?はははは…」
「エバンズさん…あんたはなぜ奥さんをいちばん最初に殺した」