第2章 狂い
「あなたは、リリーさんとはどのようなご関係で?」
「私は彼女の友人です」
「では、ゾーイ・フレイザーさん。あなたはリリーさんと前日にメッセージのやり取りをしていたと?」
次に取調に入ったのは友人のゾーイだった
「えぇ、私のリリーとよくメッセージをやり取りしてたのですが、前日に宅配員の男の子が可愛いってリリーか言ってて…」
「なるほど。それで?」
「でもあなたには夫がいるじゃない?って返したのですが…夫は相手をしてくれないからつまらないって…」
「エバンズさんの夫婦関係はあなたは知っていたのですか?」
「いいえ、私はそこまで聞いてません。それにリリーは普段そう行った話はしないので」
「では、普段はどういう話を?」
「普段は、ファッションの話が多いです。リリーはそういった類には敏感でしたから…」
「なるほど…」
イーサンはノートへ書き込んでいく
「では、リリーさんは普段から身なりに気を使っていたんですね?」
「えぇ。外出予定がなくても家に合う洋服を着ていましたから…」
そしてゾーイとの取り調べが終わった
「リリーさんは普段から身なりに気を使っていたという事は…」
「あの犯行はリリーをよく知る者が行ったということになるな」
「絵画のようでしたもんね…」
「死因は溺死…後頭部には殴った跡…」
「それをベールで隠したという事は相当、綺麗な状態にしておきたかったという事なんですかね…」
「それは一理あるな…とすればそれを知っているのは…」
「待ってください!もう1人いますよね?取り調べする人物!」