第2章 狂い
「第一発見者はハリー・テイラーだったな?」
「はい。エバンズ宅近辺の担当宅配員です」
「なるほど。話を聞くぞ」
「はい!」
取り調べ室にて
「昨日のことですが、あなたがリリーさんを発見したと…」
「はい。僕はエバンズさんのお宅にほぼ毎週決まった曜日に宅配をしてました。」
「いつも夜なんですかな?」
「いえ、いつもは昼頃が多いのですがお昼にお伺いしたところ夜にしてほしいとのご要望がありまして」
イーサンとハリーが取調室で話している
「なるほど…では、あなたは夜に宅配を届けようとしたところで目撃したということですかな?」
「はい」
「では、目撃までの行動の順序を教えていただけますかな?」
「はい。まずインターホンを何度か鳴らしたのですが出てこられる気配がなく、ドアノブに手をかけるとロックがかかっていなかったので玄関に荷物を置きました」
「ほう…」
「なのですが…実はお昼に奥さんから、もしカギがかかってなければリビングの方まで届けてほしいと言われていたのを思い出し、そこでリビングまで向かいました」
「リリーさんが…なるほど」
イーサンは手元の紙にハリーからの情報を書いていく
「それでリビングの方の扉を開けたとき、奥さんはもうあの姿で…」
「なかなか辛い光景だったでしょうに…思い出させてしまい申し訳ない」
「…いえ」
「カギは元々空いていたんですな?」
「はい…僕がお届けに行った時には空いてましたから」
「なるほど。お忙しいところ申し訳ない」
「いえ…」
「申し訳ないが、また何かあれば確認をするかもですが、ご協力よろしくお願いします」
「はい」
ハリーは仕事へ戻っていった
「さて…関係者はこれだけではないと?」
「はい。実は他にも…」
アレンは取調室へ入り説明をする