第16章 私は、愛を求め彷徨う【飯田&緑谷/闇裏→後半BL】
次の駅でその痴漢は彼の手柄で現行犯逮捕
それをきっかけに私は自分より10も年下の出久くんと付き合い始めた
だが、付き合い始めて2ヶ月で悟った
彼は私には勿体なさすぎるくらい優しくて真面目で良い子だと
そして彼は雄英高校を受験し、オールマイトのようなヒーローになるのが夢だと言った
あぁ、生きる世界が違う。この子の隣にいるには私は汚れ過ぎたなって思って私は何も告げずに彼の元を去った
これで良いんだと言い聞かせながら…
と、ここまでが私の過去。
そして現在の私は昔と変わらず風俗、援交、美人局で生計を立てている。出久くんと出会って何か変わった訳でも無い
相変わらずだ。人なんてそんな簡単には変わらない…
そして私は今日も援交相手を探す為金曜の夜の街を歩く
良いカモになりそうな男を漁る目はさしずめ獲物を狙う獣そのもの。
今日の獲物は駅の改札前で誰かと待ち合わせしているであろう眼鏡をかけた長身でガタイの良いお兄さん。
腕時計をちょくちょく見ている彼に私は軽く声をかけてみる
『お兄さん!今お暇ー?』
「む、申し訳ない…俺は今恋人を待ってるところだから暇ではないんだ。」
メガネをくいっとあげて堅い口調で答える彼に今まで出会った男にはない誠実さを感じ、なおさら今日は絶対この人とヤりたい!と思えてきた。
『えー!ちょっとくらい良いでしょ?さっきから見てたけど、彼女さん全然来そうにないしさぁ〜』
そう言って私は彼の手を取って歩き出す。
「ちょ…ま、待ちたまえ!どこへ向かうんだ!?」
『良い事するとこよ〜!』
そう言って徒歩2分程のラブホテルに彼を押し込んだ。
201号室と書かれた部屋が空いていたからそこのボタンを押して入室。暴れる彼の腕を普段から持ち歩いているアダルトグッズ用の手錠で拘束して下を脱がせる。
「んなっ!君っ…何をする!?」
足をバタバタ動かして抵抗してくるものだから私は足の間に入り込んで動きを封じ、力なく下を向いて縮んでいる彼の陰茎を口に含んだ。
『んっ、ふぁ、お兄さん私とシようよ今日は私機嫌いいから安くしとくよ〜♪』
「っ…く…み、どりや…くんっ、助け…」
彼が口にした緑谷と言う単語に私は一瞬動きが止まった。
『……緑谷?え、お兄さん緑谷出久くんを知ってるの!?』
「…っ、はぁ知ってるも何も、俺の同級生であり恋人…」