第32章 あぁ、これが恋の魔法ね【切島鋭児郎/裏】
『そもそもなんで切島くんは私なんかに執着するの?』
「……一目惚れだ、最初は一目惚れで…友達や周りの奴等から高橋の噂聞いて俺、助けてやりたいと思ったんだ。
高橋みたいに心に傷を抱えてる人を救うのは簡単な事じゃないし、高橋を受け入れたフリして最終的に捨てたりしたらもっと高橋を傷つけるリスクもある。
身体だけの関係は今の高橋にとって麻薬でしかないんだよ」
『…何よ、わかったようなフリして…私は!sexが大好きなの!男とヤることが生き甲斐なの!!そう言う人種なの!
あんたなんかに救われたいなんてこれっぽっちも思ってないの!』
私がそう言うと切島くんはただただ悲しそうな顔で俯いていた。
『……切島くんとは、生きる世界が違うんだよ。
分かった?分かったなら帰るか…さっきイきそびれてヤり足りないこの身体の性欲処理でもしてくれない?』
そう言って私は覇気のない切島くんのイチモツをズボンの上からさすって耳を舐める。
「…めろ」
『あ、身体は良いけどキスはダメよ?私セフレとはキスしないから!』
「……やめろよ」
切島くんは私を引き離す。
「俺は、お前のセフレにはならない。」
切島くんは私の両肩を掴んで私の唇にキスをした
『っ…//////』
「…っちゅ…はぁ…/////」
切島くんと私の唇に銀色の糸が繋がる
「何度でも言う!俺は高橋の彼氏になるし諦めねぇ!!中途半端に愛した後でお前を捨てたりもしねぇ!!分かったか?」
切島くんは真っ赤な顔で私を指差してこの言葉を捨て台詞のように言い放って去っていった。
私は力が抜けてその場にへたり込む。
キスだけで…こんなにドキドキするなんて…
誰とsexしても、気持ちいいオナニーしても感じなかったこの胸のドキドキを…
切島くんとのキスは感じさせてくれた。
心のこもった優しいキスは私の心を少しだけ埋めてくれた
あぁ、そうか…
あぁ、これが恋の魔法ね…
END