第13章 【路地裏企画】路地裏アンアンin轟焦凍
まず私達は射的屋に向かった。
『あ…!』
私は射的屋に並ぶ可愛い猫のぬいぐるみに目がいった。
「あれ、欲しいのか?」
射的屋のおじさんに300円払って銃にコルクを詰めながら焦凍が聞いてきたから私は黙って頷いた。
「…分かった」
銃を構えて猫のぬいぐるみに狙いを定めた。
だが、一発目は少し上にそれて猫のぬいぐるみの耳を掠った
猫のぬいぐるみは手の平サイズくらいの大きさだから当てづらいのだろう。
『あぁ〜惜しい!』
「まだあと四発ある…」
コルクを詰めて二発目の準備をし、また狙いを定めるが次も惜しいところで外し、三発目で猫のぬいぐるみを手に入れた。
「はい、おめでとうさん!」
射的屋のおじさんはそう言って焦凍が落とした猫のぬいぐるみを拾って焦凍に渡した。
焦凍はそれを受け取って私に渡した。
「やるよ。」
『あ、りがと』
もらったぬいぐるみを見て少し頬が緩む。
焦凍が、なんか食いたいなと呟いたから射的屋の2つ隣にあるじゃがバターの屋台に並んだ。
じゃがバターの屋台には10数人くらいの列ができていた。
『ちょっと私トイレ行ってくる』
「あぁ、俺この近くにいるからトイレ出たら連絡してくれ」
『ん、分かった』
この人混みだとはぐれてしまう可能性が高いから、トイレ出たら連絡するという風に約束して私は列を離れた。
トイレを探してしばらく歩いていると…
「ねぇねぇ1人〜?」
「俺らと一緒にまわらねぇ?」
柄の悪そうな二人組に絡まれた。
『すいません、結構です。急いでますから』
「えー、つれねぇな〜」
「1人なら良いじゃん別に〜」
「あ!おい逃げんなよぉ!!」
あまりにもしつこく絡んでくるから私は走って二人を巻いて女子トイレの中に閉じこもった。