第28章 男なんて大嫌い!【爆豪勝己/裏】
ルイボスティーを入れた楓は梅雨ちゃんのいる施術用ベッドに向かう。
『着替え終わったかな?』
「えぇ、終わってるわ」
『失礼しまーす。ルイボスティー、これ飲むと老廃物が身体の外に出やすくなるんだよ』
「楓ちゃん博識ね、凄いわ」
『そんな事ないよ、個性の都合上人体に対して色々勉強せざるを得ないから勉強してるだけだよ。』
ルイボスティーを手渡すと梅雨ちゃんはそれを凄い勢いで飲み干した。
『喉乾いてたんだね、施術中汗もかいてたし当然か』
「……っぷは、美味しかったわありがとう。にしても本当に施術前に払ったあの値段でいいのかしら?
あんなに怠かった身体がスッと楽になったし楓ちゃん入ってくる前に舌を出して測ってみたら施術前より20cm長く伸びるようになってたわ
これだけ効果があるのにあの値段では安すぎると思うの。」
『良いんだよ、私はヒーロー科の女子達のサポートができるのが嬉しいんだから!』
「ケロケロッそう行ってもらえると嬉しいわ!またきても良いかしら?」
『いつでもお待ちしております!』
ルイボスティーの入っていたコップを楓に返すと梅雨ちゃんはありがとうと言って楓の部屋から去って行った。
楓は梅雨ちゃんを見送った後、部屋の扉を閉めて自分用のベッドに横になる
『あ〜今日の予約分全部終わった!拳道さんも梅雨ちゃんも喜んでくれたし…明日もがんばろ!』
施術後の片付けは明日でいいやなんて思いながら楓がベッドでウトウトしていると突然…
ドンドンドンドン!!
扉が壊れるんじゃないかと思うくらい叩かれる。
『だっ、誰!?』
驚いて飛び起きる楓は恐る恐るドアに近づいて覗き窓から扉を叩く人物が誰なのかを確認する。
『ひぃぃい!!』
そこには不機嫌そうな顔をしながら「出て来いやマッサージ女!」と怒鳴り散らす爆豪の姿。
楓は尻餅をついてその場でガクガク震えている。
腰を抜かしていて立ち上がる事すら出来ないでいると「3秒以内に開けねぇならこの扉爆破すんぞ!」なんていう物騒な声が聞こえてカウントダウンが始まる
『(な、なななんでヒーロー科の爆豪勝己が私の部屋に!?私なんかした!?いや、まず今まで関わった事ないし今後関わる気もないから)』