第24章 登下校の満員電車【真堂揺/微裏】
私には好きな人がいる。
同じ傑物学園高校に通う1つ上の先輩、真堂揺先輩…
電車の中で毎日真堂先輩を見るだけで私はその日の気分が明るくなる
真堂先輩は学校きっての爽やかイケメンでどの学年からも人気がある先輩…
きっと私のことなんて眼中にすらないんだろうな
なんて思いながら今日も学校へと向かうため電車に乗る
電車は好き。いつも乗る時は通勤、通学ラッシュで満員だけどその人混みの中から真堂先輩が見えただけで幸せな気持ちになる。
「あ、ちょっとすみません…通ります」
でもこの日は違った。
いつも私が一方的に見てるだけだった真堂先輩が人混みをかき分け私のところにきた。
「えっと、1年の高橋楓さんだよね?」
『はっ、はははい!』
「これ落としたよ!」
そう言って私の生徒手帳を手渡してくれた。
『あ、ありがとうございますっ!』
【次は〜傑物学園高校前、傑物学園高校前〜〜…】
「あ、もう降りる駅だね…良かったら一緒に登校しないかい?」
『え、い…良いんですか?』
「もちろん!」
真堂先輩は前を歩いて電車を降りると続いて電車を降りる私の手をとってエスコートしてくれる。
「逸れちゃいけないから手繋ぐね」
『あ、はい…ありがとうございますっ/////』
嬉しすぎて恥ずかしすぎて顔から火が出そう…