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歪な夢のカケラ【ヒロアカ裏メインの短編集】

第20章 登下校の満員電車【爆豪勝己/裏】



『……実はね、私ここ最近毎日登下校中痴漢被害に遭ってるの』

「マジかよ!?…そりゃ漢として許せねぇな!!」

『でしょ?昨日なんて行きと帰りで二回もやられたの!
それで、できれば切島くんにボディーガードお願いしたいなと思ってるんだけど…』

「任せとけ!って言いてぇのは山々なんだけど、楓の家ってどの辺りだ?」

『私の家?折寺だよ』

私と切島くんの会話を聞いた上鳴くんが口に入ってたハンバーガーを飲み込んでから

「折寺って言ったら、緑谷とか爆豪と同じ地域だな」

と言って爆豪くんの方を見る

『爆豪くんはこうしてみんなと混じってご飯一緒に食べるし、電車内でも見かけるけど緑谷って?』

「あぁ、実際会ったことは無かったっけ?体育祭で自分の個性で指や腕怪我しまくってた…」

瀬呂くんがそこまで言って私はあぁ、あの人か!と思い出す
緑がかった天然パーマにそばかす顔のちょっと地味めな少年。
何度か電車内で見かけたなぁなんて思っていると…

「本当は俺が守ってやりてぇけど、方向違うし。爆豪!俺の代わりに楓のボディーガードやってくれねぇか?」

「あ"?なんで俺が?つーかよ、テメェの身くらいテメェで守れや、楓も個性あんだろ?」

『それが、私の個性タイムストップって言って
自分に触れている人やモノ以外の時間を指を組んでる間最大30分まで止める事ができるんだけど使い過ぎると疲労によって眠くなって丸1日から3日くらい眠っちゃうの…

満員電車の中で使っても、痴漢炙り出したりできないし学校や家に着く前に眠っちゃうリスクもあるんだよね』

「なるほどな、けど守ってもらいてぇのはテメェだろ?
切島に言わせんじゃなくて自分でちゃんと頼めや」

「楓ちゃん、俺も爆豪に頼んだ方がいいと思うぜ?
爆豪なら同じ電車乗ってるし見た目怖いから上手いこと痴漢避けの役割を果たしてくれると思うしさ!」

上鳴くんが私にそう耳打ちする。
それが爆豪くんに聞こえたのか、上鳴くんは爆豪くんに頭をスパンと叩かれた。

『…ば、爆豪くん!ボディーガード…よろしくお願いします!』
そう言って頭を下げると爆豪くんは、今日の放課後から一緒に帰るぞ明日は7:30発の雄英高校前行きに乗る。と言ってくれた。

こうして私は、この日を境に爆豪くんと登下校を共にするようになった。
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