第18章 スターチス【切島鋭児郎/切甘】
『私、記憶障害なの…付き合ってもきっと辛い思いさせちゃう』
「楓が記憶障害なのは知ってる…
俺だって付き合ってたことを無かった事にされるのは辛くないって言ったら嘘になるけど…」
『ごめんね、今まできっと傷つけてたかもしれない。でも、鋭ちゃんなら私なんかより良い子すぐ見つかるよ!じゃあね』
その場を立ち去ろうとする楓を俺は、黙って後ろから抱きしめる
『……鋭ちゃん?』
「他の奴じゃダメだ。俺は楓が良い…楓に忘れられても俺は忘れない、何度でも好きだっていう!お前が俺の事嫌いじゃないなら付き合ってくれ!」
『…良いの?鋭ちゃん、本当に私で良いの?』
楓を自分の方に向かせてキスをする
「俺の気持ちはゼッテェブレねぇ!楓じゃなきゃダメだ。」
『鋭ちゃん、ありがとう。私もずっと前から鋭ちゃんが好き』
あれから少しずつ楓の記憶障害は改善されつつあるけれど、数日間会わないでいると忘れられているときもある
それでも俺の心は変わらねぇ…
何度でも告白して何度でも楓だけを愛する!
これからは楓と2人でどんな障害だって乗り越えていく。
楓とならそれができると俺は信じてるから…
END