第2章 two!
「普通、"今日で終わりにします"とか"今、終わりにします"だろ……!」
「私、立ち直り早い女ではないので!でも、降谷さんの前ではネガティブは出さないのでご安心を!」
「何故、出さないんだ?」
「え、降谷さんまでネガティブになってしまうではないですか?」
なんでそんなに笑っているんですか。
今からでもその笑っているほっぺを抓りたいと思うほどに笑わられている。それでも、笑っている降谷さん初めて見たかも……。ちゃんと顔を知ったのは、寮でぶつかった時でその時は凄く無愛想だったけれど今は子供のような笑みで笑っていて何だか可愛い。がしかし、笑い過ぎでは?
「……降谷さん、疲れているのですか?面白くもないのに笑っているなんて。」
「お前、失礼だな。」
にやりと口元を上げながらそう言ったら何故かデコピンをされた。少し冗談交じりで言ったのは悪かったか。
おでこを抑えて、睨んでいるとがらがらと扉の開く音が聞こえてきた。
「まだ居たのか、ゼロ。」
「ヒロこそ、どうしたんだよ。」
わ、わ、わぁあぁぁぁあ!!!寮でぶつかったイケメンさんだ!そうだ、降谷さんと一緒にいた!いい感じに横に流しているのがかっこいい男性が何だか飽きれながら私達を見ていた。
「……えっと、日向さんだよな?」
「はい、日向です!」
しかも、覚えていてくれた。というか、ここのクラスの方優男多すぎ!流石、警察官を目指すだけあって正義感も強いし、名前も覚えてくれるし、話しかけてもくれる。本当に良い方々に恵まれているな私は。